やまたみジオツアー

山の生い立ちを知れば、山の自然がもっとよく分かります。
山の生い立ちを知れば、見える世界が変わります。
山の生い立ちを知って、山登りをもっと楽しんでみませんか。

ジオの魅力

「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。
 新しい目で見ることなのだ」    (プルースト)


地質や地形の目を通して山の生い立ちや自然を深く読み解くこと。

山を登る人にとっては、それこそ「真の発見の旅」と呼ぶに相応しいものでしょう。


山の姿形、そこに住む動物や花々。それら自身も凜々しく、気高く、美しいものです。しかしそれは表面的なもの。人間もそうであるように、山も内面からもっと深く知ってほしいと思っているかもしれません。


人の生い立ちを知ったときに、だからこの人はこんな魅力があるのか!と思って親しみが湧くように、現在の山の姿がどのように育まれたかを知れば、山に対する思い入れも一層増すことでしょう。そして、山登りがもっと面白く、楽しくなります。あなたもそんな世界を覗いてみませんか。

今後のジオツアー

槍沢や氷河公園に残る氷河の痕跡をたどりながら槍ヶ岳を目指します。槍ヶ岳の土台になった巨大カルデラの痕跡探しも見どころ。知ってびっくりの真実が眠っています。

727日(土)~30日(火) 山小屋泊 34
定員:6名様
担当ガイド:田村茂樹

穂高連峰の土台を形作る巨大カルデラの痕跡を探しながら、涸沢、そして奥穂高岳を目指します。ジオの目で見れば、涸沢の氷河地形ももっと詳しく観察できて面白いですよ!
帰りはパノラマコースから。涸沢を一望できるので地形観察にも最適です。

9月7日(土)~9日() 山小屋泊 23
定員:5名様
担当ガイド:田村茂樹

【ジオ登山】 10/3-5 氷河公園 ※6月10日申込開始

穂高連峰の土台を形作る巨大カルデラの痕跡を探しながら、涸沢、そして奥穂高岳を目指します。ジオの目で見れば、涸沢の氷河地形ももっと詳しく観察できて面白いですよ!

103日()~5日() 山小屋泊 2泊3日
定員:8名様
担当ガイド:平野悟

【ジオ登山】 10/12-13 西独標 ※6月10日申込開始

西穂独標から急に山並みが険しくなる不思議を解き明かしに行きます。上高地から西穂山荘の樹林帯の登りにひそむ地形の面白さ、笠ヶ岳に見える縞々模様の謎も必見。

1012日(土)~13日() 山小屋泊 12
定員:6名様
担当ガイド:田村茂樹

【ジオハイキング】 10/24-25, 10/26-27 高瀬渓谷 
※6月10日申込開始

信濃大町から高瀬川を遡っていった先にたたずむ秘湯・湯股温泉。日本最大級の噴湯丘に河原から湧き出る野湯など、何も知らなくても十分楽しめる場所ですが、ジオの目で見るとその面白さは倍増。
温泉に住む微生物の専門家の松浦先生を講師にお招きして地球誕生の頃の生態を今にとどめるといわれる微生物たちを観察し、生命誕生の神秘に迫ります。

・1024日()~25日()
・10月26日()~27日() 山小屋泊 1泊2日
定員:各10名様
講師:松浦克美(東京都立大学名誉教授)
担当ガイド(地質・地形解説):田村茂樹 ほか

【ジオハイキング】 11/7-8, 11/9-10 上高地 7月10日申込開始


槍ヶ岳から穂高連峰まで連なる北アルプスの山々はどのようにできたのでしょうか。
上高地はどうして山の中なのに平らで、観光地になっているのでしょうか

みんな何気なく眺めて楽しんでいるその景色に秘められた奇跡の物語を読み解きます。
もちろん地学の基本知識はなくてもOK。みなさんの素朴な疑問にお答えします。
理解を助ける夜のスペシャルレクチャーも予定しています。お楽しみに!

117日(木)~8日(金)
・119日(土)~10日(日) 上高地泊 1泊2日
定員:各10名様
担当ガイド:田村茂樹 ほか

【ジオツアー】 原山先生同行! 奥飛騨スペシャル ※9月10日申込開始


昔は岐阜県側に流れていたという梓川の痕跡、岐阜県側に流れ下った槍穂高の巨大カルデラ噴火の噴出物など、盛り沢山の見学ポイントを2日間かけて巡ります。
北アルプスを歩きまくってその成り立ちを明らかにしてきた原山先生を講師にお招きして、研究の苦労話なども含めてたっぷりと解説していただく予定です。

11/30(土)~12/1() 高山市泊 1泊2日
定員:10名様
講師:原山智(信州大学名誉教授)

担当ガイド紹介

田村 茂樹

北アルプスを歩きまくって山々の成り立ちを解き明かしてきた信州大学名誉教授の原山智氏の研究を大学在学時に知り、地質学に目覚める。在学中は、高山植物の植生の研究をしていた京都大学名誉教授の水野一晴氏の主宰する自然地理研究会で地質や地形の野外見学の企画を行い、知らず知らずに今と同じことをしていた。


研究者への道は断念したものの、ガイドになってからは地質や地形の面白さを多くの方に知ってもらうべく奮闘中。山伏、猟師など様々な角度から山に関わり、街道歩きからバリエーションルートや雪山登山まで、幅広くガイド活動を行っている。 

福田 浩道

信州移住と勉強で山を歩けることから信州大学理学部地質学科に入学。大学進学を機に信州に移住した。以来、北アルプスの山小屋での小屋番も経験し、ガイド資格を取得。山岳ガイドとして開業し、現在に至る。学生の時の専門は構造地質学で、南アルプス巨摩山地を卒論のフィールドとして甘利山~鳳凰三山周辺のフォッサマグナの構造地質を調査する。

大地が熱く語る悠久の歴史を感じながら一緒に歩きましょう。

平野 悟

北アルプスが日本海と交わる所、糸魚川市に住んでいます。里山やトレッキングなど頂上を目指さない山歩きも大好きです。大地の歴史、植物、動物、昆虫など自然を感じながら山登りを一緒に楽しみましょう。糸魚川ジオパークガイドです。



よくある質問

Q. 地質とか地形って難しくないの?

A. 日本の教育では地学(地球科学)が軽視されがちなため、実は中学校の教科書に載っているようなお話から始める必要があるので、1つのことを話すにも説明が長くなりがちです。しかしご心配は無用。地学の専門知識を学んだやまたみのガイドたちがゼロからていねいに解説しますので、ひとつひとつ理解していけば、山々の辿った壮大な人生(山生?)を誰でも理解できるようになります。


Q. 地質とか地形って役に立つの?

A. 日本は災害のデパートと呼ばれるほどに自然災害の多い国ですが、どれも地質や地形が大きく関わっています。地学を学べば、どのように起こるかも、どんなところが危ないかも、どのように備えれば良いかもわかります。
日本で生きる上で地学は「教養」です。山好きなみなさんは山を通して学べば一挙両得です。普段の防災のためにもぜひお役立てください。

地学を学ぶのにおすすめのウェブサイト・本

○ウェブサイト

・「ボクたちの足もとから地球のことを知ろう」(日本地質学会特設サイト)

 http://www.yume-earth.geosociety.jp/

・安全に火山を楽しむために(日本火山学会)

 https://kazan-g.sakura.ne.jp/J/data_03.html

・地球なんでもQ&A(日本地質学会)

 https://geosociety.jp/faq/content0001.html



・竹下光士・原山智著「槍・穂高・上高地 地学ノート 地形を知れば山の見え方が変わる」(山と溪谷社)

・原山智・山本明著「「槍・穂高」名峰誕生のミステリー 地質探偵ハラヤマ出動」(ヤマケイ文庫)

・小泉武栄編「図説 日本の山 自然が素晴らしい山50選」(朝倉書店)

・小泉武栄・佐藤謙著「列島自然めぐり ここが見どころ日本の山 地形・地質から植生を読む」(文一総合出版)

・「山歩きの自然学」(山と溪谷社)

・水野一晴著「自然のしくみがわかる地理学入門」(角川ソフィア文庫)

・目代邦康著「地層のきほん」(誠文堂新光社)

・下司信夫著「火山のきほん」(誠文堂新光社)

・泉賢太郎著「化石のきほん」(誠文堂新光社)

・斎藤靖二著「日本列島の生い立ちを読む」(岩波書店)

・小疇尚著「山を読む」(岩波書店)

・高橋正樹編著「火山のしくみパーフェクトガイド」(誠文堂新光社)

・西本昌司著「観察を楽しむ 特徴がわかる 岩石図鑑」(ナツメ社)